二号を猫部屋に閉じこめてから、もうかれこれ一日近く経って
もう一度一号を中に入れてみましたが、二号のおばあさんのような鳴き声は変わりません
「これは・・・時間をかけてもダメかもしれない
いっそのこと二号をケージに閉じこめて、新入り扱いして四号達に引き合わせる手はどうだろう・・?」
そう思いついた僕は、ケージで寝ていた三号を猫部屋に監禁し、逆に二号をケージの中に入れてみました
すると想像していた以上に二号はパニクリました
「とにかく怖い!!ここから出せーーーー!!」とがむしゃらにケージへ体当たり
マンションの外にまで聞こえるような「ガッシャーン、ガッシャーン」という音
完全に目がいっちゃってます
段になっているケージを駆け上り、天井に「ガッシャーン」
下に降りてトイレの砂を、「ガッシャガッシャ」と狂ったように撒き散らし
ケージの隙間から思いっきり手を伸ばして壁を掻きむしる・・
「あぎゃーーーーうぎゃあーーーー」と叫びながら、大暴れ
それを一号と四号は、心配そうな顔で、ケージの直ぐ近くで見守っています
特に四号は身じろぎもせずじーっと見ています
それでも二号はやみくもな大暴れを続けます。
僕は二号が不憫でなりませんでした
・・と、その時・・・
まるで電池が切れたように、二号がピタッと止まってしまいました。
本当に唐突でした
どうしたんだろう・・覗き込んで見てみると
二号はむくっと起き上がり、物凄く情けな〜〜い、子猫のようなか細い声で
「みゃお〜〜〜〜〜ん」
と鳴いたのでした
「出して〜〜〜」と哀願しているのです
憑き物が落ちるというのは、こういうことを言うのでしょう
いつもの二号に戻った!!
今だ!!
直ぐさまケージの扉を開けてやると、ヨロヨロっと出てきた二号
そこに今までジーッと見ていた四号が、ととととっと走ってきて二号のもとへ近付き、自分の鼻を二号の鼻にチョンとくっつけて、鼻チュンをしました。
それは二号に警戒する隙を与えない、本当に上手いタイミング
そして次に一号がやってきて同じように鼻チュン
二号の顔を舐め始めます
四号も舐めます
呆気にとられる僕
二号はしばらくうっとりと二匹に舐められた後、安心しきったように四号と一号を舐め返します
一日半ぶりに、お互いがお互いを認め
三匹の友情が甦った瞬間でした
端で見ていた僕は、自分の作戦ではあったものの、三匹の友情がこんなにも強いものだったとは思いもよらず、感動していました
二号は一号と四号に舐められて、本当に嬉しそうな表情をしていました
二号も本当はとても寂しかったんでしょう
しかし、猫部屋に監禁している三号は、家の外へ放り出すわけにいきません
三号のテリトリーは徐々に広げて、いずれはとけ込んで貰わなければならないんですが、二号がまたパニックになったらどうしよう・・・
「ま、その時はまた同じ手を使うか・・」
と、思っていたのですが、驚いた事に、猫達は自分たちで解決方法を見つけてしまいました。
三号はやはり喧嘩っ早く、すぐ周りの猫に猫パンチを出して喧嘩になります
二号はすぐパニクって、同じようにテレビの裏に隠れるんですね
すると四号がすぐさま、
「ぐ〜〜〜るにゃん、ぐ〜〜〜るにゃん」と高い声を繰り返し出しながら二号に近づき、自分から鼻チュンするんです。
二号はそれだけで安心し、正気を取り戻します
「俺は四号だよ」と声で知らせながら近付いて行くんですね
間髪置かず、一号も「ウキャキャキャ」っと声を出しながら近付き鼻チュンして、三匹の結束を固めます。
これは一週間ぐらいの間、何度も続いた現象で、四号は二号を安心させて、正気に返らせる方法をあみだしたわけです。
四号のおかげで、二号が長時間パニックになる事は無くなりました
そして段々みんなが冷静になるにつれて、三号は喧嘩っ早いが一番喧嘩が弱い という事が判明してきました(w
三号は、実は小さくて、体重はうちで一番小さい一号より少ないんです。
また、俊敏さ、パワーなど、運動能力的にも、一号、四号の方が上過ぎて、三号では歯が立ちません。
僕は四号に
「三号をうちに馴染むように躾けてくれよ」と、頼んでおいたんですが
四号は素晴らしい働きをしてくれました
何しろ体重も四号の方が上なので、三号が喧嘩を仕掛けても、全く勝負になりません。
三号が尻尾を膨らませ、感情的になりながら突っ込んでいっても、四号は遊びとして軽〜〜くいなしてしまうのです。
一方一号は、俊敏さ、しなやかさで三号を圧倒します。
あれだけ臆病だった二号も、落ち着いて対決すれば三号より二回り以上もでかいので、余裕で三号を撃退します。
むしろ二号が一番、三号とのスパーリングを楽しんでいるようです(w
それからしばらくは、三号が尻尾を膨らませて本気の威嚇と攻撃
他の三匹が、余裕で遊んであげる・・という日々が続きました
僕にしてみれば、あまりに毎日喧嘩ばかりなので、うるさくてしょうがなかったのですが、猫にとっての喧嘩ごっこ(三号は半分本気なんですが・・(wは、良い運動とストレス解消になったようで、メタボリ気味の二号の体が引き締まったほどでした。
今では三号も、他の猫達と舐め合う光景も見られ、それぞれ新しい自分たちの相関図を作り上げていっています。
あの、以前住んでいたマンションで、いきなり子猫集団に取り囲まれてから、三年・・
一号、二号、三号、四号が、全員我が家に居て走り回っている
それを見ていると、本当に感慨無量です。
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